休職中の息子が職場復帰するかどうかで迷っています。

双極性障害

ご相談内容

三重県に住む主婦(51)です。3か月前、大阪で働いていた息子(24)が仕事上のストレスからうつ症状を発症し、双極性障害と診断されました。現在、私どもと生活をともにしながら療養の日々を送っております。幸い、症状も緩和されてきており、今後について、本人は職場復帰をするかどうか悩んでおります。精神科の先生に相談しましたところ、復帰するほうを勧められました。本人によれば、ストレスの原因は人間関係にあったようです。もし、よろしければ、トニーさんのご経験を踏まえ、ご意見を頂戴出来たらと思います。

管理人からのアドバイス

はじめに

僕も同様の状況下で悩んだことがあるので、息子さんのお悩みは痛いほどよくわかります。また、息子さんを見守られている親御さんのご心配もお察しいたします。

職場のストレスというのは大なり小なり人間関係が絡んできますから、それが原因でうつ症状を発症したとなると、職場復帰に対して大きな不安をもつのは当然のことと言えます。

息子さんが置かれている現状は決して珍しいものではなく、多くの人が抱え、悩んでいる問題です。逆に考えれば、それだけ、解決策はあるということです。

ですから、あまり深刻にお考えならずに、気持ちに余裕をもって息子さんのお話に耳を傾けてあげてください。

職場環境の確認を

さて、僕の主治医や知人の精神科医もやはり、「どちらかと言えば」という前提はつきますが『現在の職場への復帰が望ましい』という回答をしました。

これには理由がちゃんとあって、「慣れた環境への復帰」「新しい環境への順応」では、どちらが人間にとって、よりストレスになるのか、という観点からきているようです。

もちろん、戻るべき職場に問題があった場合にはそれが改善されていること、また、復帰される方の受け入れ体制がきちんと取られていること、が大前提であることは言うまでもありませんが。

ですから、ここの部分を休職期間中に、きちんと会社と話し合って、確認しておかれることを強くお勧めいたします。

ご本人が難しいようであれば、親御さんが窓口になってあげてください。いい年をした大人なんだから親が出ていくのは恥ずかしい、と思われる必要は一切ありません。健全な思考を奪われている息子さんを矢面に立たせるよりも、親御さんの方が冷静に話し合いができるでしょうし、何より、今の息子さんにとって親御さんだけが頼りの綱なのですから。

また、会社の側にとっても第三者の介入があった方が、より客観的・総合的に判断ができるのではないか、と思います。

本人の意思が最も重要です

前述した外的要因(職場環境)以上に慎重に確認しなくてはならないことがあります。

それは、本人の意思です。

わざわざ言うまでもありませんが、ご本人の意思を確認することは最も重要です。ただ、ここには注意が必要であることも覚えておいてください。というのは、本人の「職場復帰を望んでいる」という言葉の裏には、二通りの異なった心理が働いている場合が多いからです。

ひとつは「職場に復帰したい」という積極的な動機。この思いが強ければ、あとは、会社の現状を確認して復帰されれば良いと思います。

注意してあげて欲しいのは、「転職に対して不安があるから復職したい」という消極的な動機が強い場合です。「復帰して頑張ろう」という意欲が低いと、どうしても、復帰した後でも踏ん張りがきかず、結局は退職することになるか、最悪の場合、病気が再発するといったリスクがあることも念頭に置いておきましょう。

要点の整理

ご本人の意思を確認するところから始めましょう。

■「積極的な意思」が認められた場合

  • 職場環境が改善されているかを確認した上で復職をする。
  • 改善されていない(今後も改善されそうにない)と判断した場合は無理に復職はしない。

「消極的な意思」が認められた場合

  • 転職ができるまでサポートすることを伝える。そのうえで、本人が本当に復職したいかどうかを確認しましょう。
  • 復職を希望するのであれば、職場環境について会社とよく話し合った上で判断してください。
  • 本人が復職に躊躇するようであれば、無理に勧めず、再起を果たせるまで応援してあげましょう。
本記事に関する注意事項

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■外部リンク:「こころの耳」働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト(厚生労働省)

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