退職する場合、会社都合にすることは可能でしょうか。

双極性障害

ご相談内容

東京で働いている女性(38)です。半年前にうつ症状を発症し、精神科に通院したところ、双極性障害Ⅱ型の診断を受けました。現在、自宅で療養しています。人間関係がストレスの原因だったので、職場復帰する自信がありません。こういった場合の退職理由は「自己都合」になってしまうことをネットで知りました。「自己都合」だと失業手当の受給に三か月かかるとも。どうにか、「会社都合」にする方法はないものでしょうか。

管理人からのアドバイス

会社都合にするのは難しい

病気が原因で離職される場合は、「自己都合」になります。まれに、会社の好意で「会社都合」にしてくれた、という話も聞くことはありますが、一般的には、企業としては社員の退職理由は「自己都合」であるほうが望ましいので、よほどのことがない限り、承諾してくれることはないでしょう。

離職後の生活について心配されることは、双極性障害やうつ病など精神疾患で療養中の方にとっては、大変、過酷なものです。それ自体がストレスになってしまい病状に影響が出てしまう人もいます。ぜひ、正しい知識を得て、健全な生活を取り戻していただきたいと思います。

ハローワークへの相談が第一歩

まず、失業保険の仕組みについて、僕たちは漠然と、「自己都合」より「会社都合」の方が失業手当を早くもらえる、と考えていますよね。たしかにその通りなのですが、それ以外にも様々な条件や決まりごとがあるので、体調が良い日があれば、ぜひ、最寄りのハローワークに出向き、直接聞いてみることをお勧めいたします。電話で相談してみるのでも良いでしょう。

ハローワークのサイトでも確認することはできますが、少々、わかりにくい部分もあるので、窓口に問い合わせをした方がより確実に情報を入手できます。

■外部リンク:「失業された方へのご案内」ハローワークインターネットサービス

ちなみに、冒頭で「会社都合」にすることは難しいとお伝えしましたが、いったん、「自己都合」で離職した後、一定条件を満たしていれば、ハローワークで「会社都合」に変更することができる場合もあるので、そちらも聞いてみてください。

双極性障害の方の体験談

休職中、もしくは離職後の生活費援助の制度について、以前、お会いしたことのある「双極性障害が理由で退職された方」の体験談が参考になりそうなので、ここでご紹介したいと思います。

その方は40代前半の女性で、中堅企業のECサイト(インターネット・ショップ)を運営する部署にお勤めになっていました。業務が非常に過酷なものだったようで、それが原因でうつ症状があらわれ、精神科を受診。当初はうつ病と診断されたようですが、その後の診断で「双極性障害」と診断名が変わりました。

残念ながら、会社の規定だった半年間の休職期間中に職場復帰できずに退職。その後、自宅療養をしながら病気の回復に向けて生活をされていたそうです。その間は傷病手当金の受給を受けました。

■外部リンク:「傷病手当金について」全国健康保険協会

■サイト内リンク:「夫が休職中です。今後の生活について不安があります。」傷病手当に関する記事

一年を過ぎた頃、ようやく病状も改善して、主治医の先生からも許可をいただき、転職活動を開始。傷病手当金の受給に際して、失業手当の受給は延期の申請をしていたので、ここで改めて失業手当の申請をして、すぐに受給することができたようです。

※前職の退職理由は「自己都合」だったのですが、こうしたケースで受給を延期していた場合、失業手当がすぐに支給される場合があります。

こうして、この方は失業手当を受給していた期間に再就職先も決まり、現在では病状が再発することもなく働いておられます。

この方の場合は、傷病手当金の支給を受けていたこと、失業手当がすぐに支給されたことで、約15か月の生活費の援助を受けて社会復帰をすることができました。

もちろん、傷病手当の申請には必要書類(かかりつけの医師が記載したもの)の提出が必要ですし、失業手当の受給期間中は就職活動をしていることが前提となります。しかし、こういった制度を知っているか知らないかでは、自宅療養中の生活に大きな影響があります。

退職後の生活に不安を感じることは当然のことですが、最善の道が取れるように関係機関に問い合わせをすることを忘れないでいただきたいと思います。もし、そうした対応がご本人にとって難しいようであれば、ぜひ、ご家族の方に援助してもらってください。

要点の整理

■病気が理由で退職する場合は、「会社都合」にするのは難しい。ただし、一定の条件を満たしていれば、離職後にハローワークで「自己都合」を「会社都合」に変更できる場合もあります。

■傷病手当の受給(失業手当の延期)後、改めて失業手当を申請する場合は、「自己都合」であっても、すぐに受給できる場合があります。

本記事に関する注意事項

本カテゴリーに掲載されている記事には、著者の体験をもとにした一個人の見解や、個人の体験談が含まれている箇所があります。これは医療関係者の見解・治療方法を否定するものではありません。必要に応じ、医師や関係機関等にご相談いただくようお願いいたします。当サイトの免責事項はこちら

■離職・失業に関するお問い合わせ(外部リンク):ハローワークインターネットサービス

■傷病手当に関するお問い合わせ(外部リンク):全国健康保険協会

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